「質問しても部下が何も答えてくれない」 「沈黙が続いて気まずくて、結局自分が話してしまう」 「沈黙を埋めようとすると、余計うまくいかない」
1on1の沈黙に困っている管理職は、本当に多いです。
沈黙は怖くありません。むしろ、沈黙は部下が考えているサインです。でも管理職が沈黙を恐れて、すぐに話し始めてしまうことで、1on1の質が下がっています。
この記事では、1on1で沈黙が続く本当の理由と、沈黙を活かした進め方をお伝えします。
【この記事でわかること】
・1on1で沈黙が続く3つの理由
・沈黙を怖れてやりがちなNG行動
・沈黙を活かす具体的な対処法
沈黙は「考えているサイン」
まず前提として、沈黙は悪いことではありません。
部下が黙っている時、頭の中では何かを考えています。「どう答えればいいか」「本当のことを言っていいか」「うまく言葉にできない」。こういう思考が動いています。
この沈黙を管理職が埋めてしまうと、部下の思考を中断させることになります。「考えていたのに、話しかけられた」という経験が積み重なると、部下は考えることをやめます。「どうせすぐに上司が話し始めるから」という学習が起きるからです。
沈黙を恐れずに待てる管理職は、部下の深い本音を引き出せます。
1on1で沈黙が続く3つの理由
理由①:質問が答えにくい形になっている
「最近どうですか?」「何か困っていることはありますか?」
これらは答えにくい質問です。範囲が広すぎて、何を答えればいいかわかりません。結果として沈黙が生まれます。
答えやすい質問に変えることで、沈黙は減ります。「今週、一番手応えがあったことは何ですか?」のように、答える範囲を絞った質問の方が、部下は答えやすくなります。
理由②:本音を言っていいかわからない
「これを言ったら怒られるかも」「こんなことを言ったら評価が下がるかも」
部下がこう感じている状態では、答えが出てくるまでに時間がかかります。または、答えを出すことを諦めて「特にないです」が返ってきます。
部下が本音を言いやすい関係が作れていないと、沈黙が生まれやすくなります。
理由③:考えている時間が必要
シンプルに、考えるのに時間がかかっているだけのケースもあります。
特にキャリアや将来についての質問は、すぐに答えが出ない人も多いです。「半年後、どんな自分になっていたい?」と聞かれて、すぐ答えられる人は少ないです。
この場合の沈黙は、待てば必ず何か出てきます。
沈黙を恐れてやりがちなNG行動
NG①:すぐに自分が話し始める
沈黙が10秒続いただけで「そういえば〇〇の件ですが」と話題を変える。
これをやると、部下は「考えていたのに話しかけられた」という経験をします。次から考えることをやめ、「特にないです」で終わらせるようになります。
NG②:答えを誘導する
「〇〇が問題なんじゃないですか?」「△△のことで悩んでいるんですよね?」
沈黙を埋めようとして、管理職が答えを出してしまう。部下は「そうですね」と合わせるだけになります。部下の本音ではなく、管理職の推測を確認する場になってしまいます。
NG③:「もういいです」と次の質問に移る
沈黙が続いた時に「わかりました、では次の話題に」と切り上げる。
これをやると、「沈黙したら話題を変えてくれる」という学習が起きます。答えたくない質問が来た時に、黙っていれば済む、という使い方をされるようになります。
沈黙を活かす具体的な対処法
対処法①:20秒は待つ
沈黙が続いても、20秒は待つことを意識してください。
20秒は思っているより長く感じます。でもこの時間が、部下の思考を引き出します。管理職が黙って待つことで、「考えていいんだ」という安心感が生まれます。
対処法②:「ゆっくり考えていいよ」と声をかける
20秒待っても何も出てこない場合は、こう言ってください。
「ゆっくり考えていいよ。思ったことをそのまま話してくれれば」
急かされていないという安心感が、部下の発言を引き出します。「うまく答えなければいけない」というプレッシャーが和らぎます。
対処法③:質問を言い換える
それでも出てこない場合は、質問を言い換えてみてください。
「最近どうですか?」→「今週、一番印象に残っていることは何ですか?」
答えにくい質問を、具体的で答えやすい形に変える。質問の形が変わるだけで、部下の反応が変わることがあります。
対処法④:「私から話してもいいですか?」と前置きする
どうしても沈黙が続く時は、こう切り出してください。
「少し私から話してもいいですか?また聞かせてください」
管理職が話す前に許可を取る。これだけで、一方的に話し始めるより場の空気が和らぎます。
まとめ
1on1の沈黙は、怖いものではありません。部下が考えているサインです。
まず次の1on1で、沈黙が来ても20秒待つことだけ意識してみてください。それだけで、部下から出てくる言葉が変わります。
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