「1on1、何を話せばいいかわからない」 「毎回沈黙が続いて気まずい」 「部下も乗り気じゃない気がする」
管理職になって1on1を始めたものの、毎回話題に困る。こういった悩みを持つ管理職は、実はかなり多いです。
安心してください。「何を話せばいいかわからない」は、あなただけではありません。
この記事では、明日の1on1からそのまま使えるネタ・質問10選と、話が続かない時のテーマ5つ、うまくいかせる3つのコツを具体的にお伝えします。
この記事でわかること
- 1on1で使えるネタ・質問10選(深掘りの一言つき)
- 話が続かない時に使える5つのテーマ
- 1on1がうまくいく3つのコツ
- 部下が本音を話してくれるようになる進め方
まず前提:1on1で「話すことがない」は当たり前
1on1が形骸化している職場の多くは、「業務の進捗報告会」になっています。進捗を確認して、注意点を伝えて、終わり。それでは部下も管理職も「やらされ感」しか残りません。
1on1の本来の目的は、部下の思考と行動を引き出すことです。
管理職が話すのではなく、部下が話す場です。この前提を一つ変えるだけで、1on1の質がまったく変わります。「何を話そうか」と悩んでいる時点で、管理職側が話す前提になっています。まず「部下に話してもらう場」として設計し直すことが、最初の一歩です。
1on1で話すべき5つのテーマ
質問ネタの前に、まず「どのテーマで話すか」の地図を持っておくと迷いが減ります。
① 仕事の進捗・困っていること
一番基本のテーマですが、「進捗どう?」だけで終わらせないのがポイントです。「今一番詰まっているところはどこ?」「それが解決したら何が変わる?」という形で深掘りすると、表面的な進捗報告ではなく、部下の思考が引き出せます。
② 最近のコンディション・気持ち
仕事の話だけでなく、「最近どう?しんどいことない?」と聞ける関係を作ることが離職防止に直結します。最初は話してくれなくても、毎回聞き続けることで「この人には話せる」という信頼が積み上がります。
③ 成長・キャリアについて
「半年後、どんな仕事をしていたいか」「今の仕事で身につけたいスキルは何か」を定期的に聞きます。部下が自分のキャリアを考える機会を作るだけで、日々の仕事への向き合い方が変わることがあります。
④ チームや職場環境について
「チームの雰囲気、最近どう感じてる?」「働きやすくするために何かあれば言って」という一言で、部下が普段は言えないことを話してくれることがあります。人間関係の問題は、ここから先に出てくることが多いです。
⑤ プライベート・雑談
最初の3〜5分を仕事と関係ない話にするだけで、部下の発言量がその後に増えます。趣味、休日の過ごし方、最近気になること。何でもいいです。「関係ない話もできる人」という認識が、1on1の質を決めます。
すぐ使える質問ネタ10選
各質問に「深掘りの一言」をつけています。最初の質問に部下が答えたら、すかさずこの一言を使ってください。話が2倍に広がります。
① 「今週、一番手応えがあったことは何?」
ポジティブな話から始めることで、部下が話しやすい空気を作れます。管理職が気づいていない部下の強みが出てくることも多い質問です。
深掘り:「それ、どうやってうまくいったの?」
② 「今、一番モヤモヤしていることは?」
「困っていることある?」より答えやすい聞き方です。「モヤモヤ」という言葉を使うと、まだ言語化できていない不満や不安も引き出せます。「困っている」と言い切れない段階の気持ちを拾える質問です。
深掘り:「それ、いつ頃から気になってる?」
③ 「もし何でも変えていいとしたら、まず何を変えたい?」
仮定の質問は、部下が「言いにくいこと」を話すハードルを下げます。不満ではなく「改善したいこと」として出てくるので、管理職も受け取りやすいのが特徴です。
深掘り:「それが変わったら、何が楽になる?」
④ 「最近、誰かに感謝されたり、役に立てたと感じた場面はあった?」
自己効力感を高める質問です。部下が「自分はちゃんとやれている」と気づく機会を作ります。モチベーションが下がっている時期に特に効果的です。
深掘り:「その時、どんな気持ちだった?」
⑤ 「仕事で一番楽しいと感じる瞬間はどんな時?」
部下が何にやりがいを感じているかを知れます。この答えをもとに仕事の割り振りを調整するだけで、パフォーマンスが上がることがあります。
深掘り:「逆に、しんどいと感じるのはどんな時?」
⑥ 「今の仕事で、もっとこうだったらいいのにと思うことは?」
不満を直接聞くより答えやすい聞き方です。「改善提案」として話してもらう形にすることで、部下も建設的に考えやすくなります。
深掘り:「それ、どうすれば実現できそう?」
⑦ 「半年後、どんな自分になっていたい?」
「将来どうしたい?」だと漠然としすぎて答えにくい。半年という近い期間に絞ることで、具体的な答えが出やすくなります。キャリアの話を自然に引き出せる質問です。
深掘り:「そのために今、何かやっていることある?」
⑧ 「私に、もっとこうしてほしいということはある?」
最初は「特にないです」と返ってきます。でも続けることで、部下が本音を言える関係になります。聞くこと自体が信頼構築になる質問です。フィードバックをもらえる管理職は、部下からの信頼が高い傾向があります。
深掘り:「遠慮なく言ってくれると助かる。何かある?」
⑨ 「チームの中で、うまくいっていないと感じることはある?」
チームの問題は管理職からは見えにくい。部下の目線で気づいていることを教えてもらう質問です。人間関係のトラブルも、ここから表に出てくることがあります。
深掘り:「それ、どのくらい前から続いてる?」
⑩ 「最近、プライベートで何か楽しいことあった?」
仕事と関係ない話ができる関係が、1on1の質を決めます。この質問で笑えた1on1は、だいたいうまくいっています。
深掘り:「それ、もう少し聞かせて」
1on1をうまくいかせる3つのコツ
コツ① 話す比率は「部下7:管理職3」
1on1は管理職が話す場ではありません。部下が話す場です。管理職がしゃべりすぎると、部下は「また説教だ」「また業務確認だ」と感じます。
質問して、聞いて、うなずく。それだけで十分です。「もっと話してあげなきゃ」と思う必要はありません。
コツ② アドバイスより先に「聞く」
部下が悩みを話したとき、すぐに解決策を出したくなるのが管理職の本能です。でも、それをやると部下は「また答えを押しつけられた」と感じることがあります。
「それは大変だったね」「もう少し聞かせて」と受け止めるだけで、部下の満足度がまったく変わります。解決策は、十分に聞いた後に出しても遅くありません。
コツ③ 継続することが最大のコツ
1回の1on1で劇的に変わることはありません。週1回・月2回でも、続けることで関係性が積み上がり、部下が本音を話してくれるようになります。
「続けること」自体が、「あなたの話を聞く時間を毎回確保する」というメッセージになります。それが信頼の土台になります。
よくある疑問
Q. 毎回同じ質問でもいいか?
問題ありません。同じ質問でも、タイミングによって部下の答えは変わります。「先月と今で答えが変わったな」という変化を観察することも、1on1の大切な目的です。
Q. 部下が全然話してくれない場合は?
焦らず続けることが大前提です。ただ、沈黙を埋めようとして管理職がしゃべりすぎると逆効果です。「答えにくかったらスルーしていいよ」と伝えるだけで、部下が少し話しやすくなることがあります。
Q. 1on1の時間はどのくらいが適切か?
30分が一般的です。それより短いと本題に入る前に終わり、長すぎると双方の負担になります。最初の5分は雑談、25分で本題というリズムが作りやすいです。
まとめ
1on1で大切なのは、完璧な質問を用意することではありません。
部下が「この人には話せる」と感じる関係を、少しずつ積み上げていくことです。
今日紹介した10の質問を、明日の1on1で1つだけ試してみてください。深掘りの一言も忘れずに。それだけで変わります。
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