1on1で部下のキャリア相談にどう答えればいいか

1on1・面談

「部下に『将来どうすればいいですか?』と聞かれて、何と答えればいいかわからなかった」 「キャリアの話になると、うまく対応できない」 「部下のキャリアを支援したいけど、具体的に何をすればいいかわからない」

1on1でキャリアの話が出た時に、どう対応すればいいか悩む管理職は多いです。

キャリア相談は、1on1の中でも最も難しいテーマの一つです。答えを出すことが難しく、下手に答えると部下の期待とずれてしまうこともあります。この記事では、部下のキャリア相談に管理職がどう向き合えばいいかを、具体的にお伝えします。

【この記事でわかること】 ・部下のキャリア相談でやりがちなNG対応 ・キャリア相談で管理職がすべき本当の役割 ・1on1でキャリアの話を引き出す具体的な質問と進め方


キャリア相談で管理職が陥りがちな誤解

キャリア相談を受けた時、多くの管理職は「答えを出さなければいけない」と感じます。

「あなたにはこのキャリアが向いている」「こういう道を目指せばいい」と、方向性を示そうとする。

でもこれは間違いです。部下のキャリアを決めるのは、管理職ではなく部下自身です。管理職の役割は、答えを出すことではなく、部下が自分で答えを見つけられるよう支援することです。

この前提を理解するだけで、キャリア相談への向き合い方が変わります。


キャリア相談でやりがちなNG対応

NG①:自分のキャリア観を押し付ける

「私はこうやってキャリアを積んできた」「この業界ではこういう道が正解だ」

自分の経験や価値観を基準に、部下のキャリアを語る。でも管理職のキャリア観と部下のキャリア観は、必ずしも一致しません。価値観の押し付けは、部下の本音を閉じさせます。

NG②:会社の都合を優先した答えを出す

「あなたには今の部署でもっと頑張ってほしい」「うちのチームには君が必要だから」

会社や部署の都合を優先した答えは、部下に「本音で相談できない」と感じさせます。「どうせ会社の都合で動かされる」という諦めが生まれます。

NG③:「まだ早い」と話を切り上げる

「まだその段階じゃない」「今の仕事をしっかりやることが先」

キャリアの話を早期に切り上げると、部下は「この上司にキャリアの相談はできない」と判断します。以降、本音を話してくれなくなります。


キャリア相談で管理職がすべき本当の役割

管理職のキャリア支援における役割は3つです。

① 部下が自分のキャリアを考える機会を作る

多くの部下は、日常業務に追われてキャリアについてじっくり考える時間がありません。1on1でキャリアの話をする時間を作ること自体が、大きな支援になります。

② 部下の強みや価値観を言語化する手助けをする

「あなたはこういう場面で活き活きしているよね」「あの仕事、すごく楽しそうにやっていたけど」と、管理職から見た部下の強みを伝える。部下は自分では気づいていない強みを、外から見てもらうことで発見できます。

③ 情報提供とつなぎ役になる

「こういうキャリアパスもあるよ」「社内にこういう部署があって、そこではこういうことができる」という情報を提供する。また、部下の希望するキャリアに関係する人を紹介する。答えを出すのではなく、選択肢を広げる支援をする。


1on1でキャリアの話を引き出す具体的な質問

現状を把握する質問

「今の仕事で、一番やりがいを感じる瞬間はどんな時?」

「逆に、今の仕事でしんどいと感じることは何?」

まず現状の満足度と不満を把握する。ここから、部下が何を求めているかが見えてきます。

将来を考える質問

「3年後、どんな仕事をしていたいと思う?」

「将来どうしたい?」は漠然としすぎて答えにくいです。期間を区切ることで、具体的なイメージを引き出しやすくなります。

「今のスキルで、もっと伸ばしたいと思うものはある?」

キャリアの方向性だけでなく、スキルの観点から話を引き出す。「何をできるようになりたいか」は、答えやすい質問です。

強みを言語化する質問

「周りの人から『あなたはこれが得意』と言われることって何?」

「自分では当たり前にやっていることで、周りに『すごい』と言われることはある?」

部下が気づいていない強みを引き出す質問です。答えが返ってきたら「私から見てもそう思う。あの時の〇〇がまさにそれだったよ」と、具体的なエピソードを添えて伝える。


キャリア相談の後にやること

1on1でキャリアの話が出た後、必ずやることがあります。

話してくれた内容をメモしておく

次の1on1で「先日話してくれたキャリアの件ですが」と引き継げるように、話してくれた内容を必ずメモしておく。引き継ぎがあるだけで、部下は「真剣に聞いてくれていた」と感じます。

小さな一歩を一緒に決める

「では、来月までに〇〇を調べてみるのはどうかな?」と、小さな一歩を一緒に決める。大きな目標より、来月できることを決める方が、部下は動きやすくなります。


まとめ

部下のキャリア相談で管理職がすべきことは、答えを出すことではありません。

部下が自分で答えを見つけられるよう、話を聞いて、強みを伝えて、選択肢を広げる支援をする。それだけです。

まず次の1on1で「今の仕事で一番やりがいを感じる瞬間はいつ?」と聞いてみてください。そこからキャリアの話が自然に広がります。

1on1で使える質問をもっと知りたい方は、こちらも参考にしてください。 →「1on1で何を話せばいい?すぐ使えるネタ10選と進め方のコツ」 (URL:https://kizuna-coaching-consulting.site/1on1-topics/)

もし「1on1の進め方をもっと体系的に学びたい」という方は、無料のメルマガに登録してください。現場で使えるマネジメントの情報を定期的にお届けしています。

無料メルマガに登録する(組織改善5大ツールをプレゼント)

コメント